要旨
スマートフォン、タブレット端末、ウルトラブックなど小型モバイル機器の大電流検出用として金属板チップ形低抵抗器 "TLR2A" を開発しました。本製品は2012年9月より量産開始しました。
概要
製品名 |
金属板チップ形低抵抗器 |
シリーズ名 |
TLR2A |
抵抗値 |
5m, 6m, 7m, 8m, 9m, 10mΩ |
定格電力 |
1W ※1 |
量産開始 |
2012年9月 |
対象市場、対象アプリケーション
携帯電話/スマートフォン、タブレット端末、ウルトラブック、デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ、オーディオプレーヤ等の小型機器における電流検出回路
背景
スマートフォンなどのモバイル機器においては多機能化の一途をたどり、搭載される電子部品やモジュールも増加しているため、実装面積低減を目的とした電子部品の小型化要求が強まっています。
また、機能付加に伴う消費電流増大に相反し、モバイル機器の稼働時間を延ばすため一層緻密な電流マネージメントが重要となっています。
これらの課題を解決するため、従来製品よりも小型で大電流検出を実現する金属板チップ形低抵抗器 "TLR2A" を開発しました。
製品の特長
・高定格電力1W※1を業界最小※22012サイズで実現
・外形寸法: L=2.0mm W=1.25mm
・厚さ: t=0.26mm,0.3mm (抵抗値により異なります)
・定格電力: 1W※1
抵抗値、抵抗温度係数[1]の高精度化、低インダクタンス・低熱起電力[2]構造により、正確な電流検出が可能
(電流検出におけるインダクタンスの影響についてはこちら。)
抵抗値許容差 |
±1% |
抵抗温度計数(T.C.R.) |
±100×10 -6/K |
インダクタンス |
0.5nH ※3 |
熱起電力 |
1μV/°C ※3 |
※1 端子部温度105℃以上で使用される場合は負荷軽減曲線に従い、定格電力を軽減してご使用ください
※2 2012年9月現在 2012サイズの金属板チップ低抵抗器において(当社調べ)
※3 実測値であり保証値ではありません
お問い合わせ
KOA株式会社 プロダクトマネージメントセンター
TEL: 042-336-5300
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用語解説
[1] 抵抗値温度係数(Temperature Coefficient of Resistance)
規定の温度間における1Kあたりの抵抗値の変化率を指します。
[2] 熱起電力
2種の異なる金属を接続した回路において、接点間の温度差によって生じる起電力を指します。
これにより電流が流れる現象をゼーベック効果といいます。
【製品情報】
製品仕様: http://www.koaproducts.com/tlr.php
製品カタログ(ダウンロード用PDF): http://www.koaproducts.com/pdf/tlr-1.pdf